2021.03.01

スタイリストさんに教えてもらった
椅子の座面の張り替え。
簡単DIYでお部屋の雰囲気も変わります

2月だというのに、春のように暖かくて気持ちのいい日でした。たまたま、井の頭線沿いに用があって出かけたので、しばらくぶりにミヤマカオリさんのお宅にちょっと寄ってみようかな?と思いたち、連絡をして、おしゃべりにお邪魔しました。

 ミヤマさんは、女性誌を中心に活躍するスタイリストさん。ふたりの付き合いは長く、私がレタスクラブに在籍していた頃から、一緒に仕事をしていました。リビングレタスではメインのスタイリストとして、頑張ってくれました。スタイリングだけでなく、手作りやDIYも得意で、私の心強いスタッフでした。

 ダイニングでお茶しながら、おしゃべりしていると、今まで私が見たことのないスツール2脚が目に入りました。「あれ、そのスツール、新しく買ったの?」と聞いてみると、「前から剣持のスタッキング持っていたでしょ。その座面を張り替えたのよ」とミヤマさん。そういえば、確かグレーとエンジのシックなスツールだったような覚えが・・・。剣持のスタッキングスツールといえば、1958年に作られて以来、今なお売れ続けているロングセラー商品。1本の木を曲げた曲木の技法で造られた美しいフォルムです。そして剣持勇といえば、柳宗理、長大作等とジャパニーズ・モダンと呼ばれるデザインの礎を創った日本を代表するデザイナーだから、いいスツールを選んだな、と思い、私もよく覚えていました。

「あのスツールが、子どもの食べこぼしなどでシミが目立つようになってしまって・・。だから3年前くらいに、座面を張り替えたの。子どもが汚してもいいように、撥水コーティングの生地にしたのよ」。さすがスタイリストさん。生地も考えて、選んでいると感心、感心。生地はフィンランド製で“スタジオヒッラ”のもの。「明るい色にしたかったし、私は幾何学模様が好きなので、この2種類を選びました」。ミヤマさんは渋谷の西武百貨店に入っていた、“ルネ・デュー”というお店で買ったそうですが、その後クローズ。「ヒッラの生地は、今は、楽天などのネットショッピングで買えるんではないかしら」(ミヤマさん)

 「とっても簡単に張り替えたの。前の座面の生地をはがさないで、その上から新しい布を被せて、ガンタッカーをバンバン打って、留めただけ。ただ、コーナーがアールになっているので、ひだを寄せてアールがきれいにでるように、そこだけ気をつけました。でも1脚
15分くらいでできたかな」。イヤイヤ、なかなかの仕上がりです。撥水加工の座面なので、
汚れても拭けはOK。おしゃれなうえ、気軽に使えるスツールになったそう。“こんな北欧風のスツールになって、剣持さんがみたら驚くかも”と二人で笑いころげました。「このタッカーは20年も使っているもの。最近は電動のものもあるから、椅子の張り替えも簡単にできるのはないかしら」とミヤマさん。

 座面を張り替えるだけで、椅子だけなく、お部屋のイメージも変わります。ちょっとお邪魔して、ためになるDIYのノウハウを教えてもらって、得した気分になりました。お手軽にインテリアを変えたいと思っている方、ぜひ、トライしてみてはいかがでしょう?